……献身的な男の存在自体、私は、少しも悪いと思ってはいない。しかし、いくら自分が快適に働くためとはいえ、雇用関係にあるわけでもない特定の一個人に、すべての雑事を任せてしまうというのは、不自然に思えて仕方がないのだ。
人間というのは、本来、すべてが創造的な仕事をするために生まれてきたのだと思う。脳ミソで何かを考え、何かを創り出すために生きているのだ。それを思うと、何かを創り出すことをせずに、誰かのためにだけ生きるなどというのは大ウソだという気がしてならない。「献身的な男たち」も、たまには息抜きをして、自分自身のために創造の力を全開にしてもらいたいものだと思う(もちろん、献身的な女たちも)……